情報工学科

学科(プログラム)の学習・教育目標

 

1.情報工学科の教育目的

 情報工学科の基本的な教育目的は、コンピュータを中心とした情報処理技術に精通し、その応用性に優れ、社会に貢献できる研究者や高度情報処理技術者を養成することである。情報技術及び応用分野の急激な拡大・発展と、情報ネットワークインフラ整備の急速な展開は、社会生活の隅々まで影響を及ぼし、社会に変革をもたらしつつある。これに伴い、情報技術と人間との関わりはいかにあるべきかが問われ、人間性に配慮したコンピュータと周辺技術の研究・開発の推進が必要となってきた。また、情報技術導入による各種産業分野におけるインテリジェント化の推進と革新的技術創出が必要とされると同時に、システム全体を俯瞰した技術開発を担える人材の育成も社会的に要請されるようになった。さらに、多様かつ複雑さを増している工学的諸問題や自然現象の予測と解決を行う新たな情報処理技術の研究・開発も社会的に要望されている。

 以上のことに鑑み、情報工学科では教育の目標を以下のように定めている。

 

2.情報工学科の教育目標

(A)コンピュータのアーキテクチャ、プログラムの基礎、情報理論、確率統計などの学習を通して情報工学の基礎を修得し、活用できる。

(B) 基礎的な電気・電子回路、電磁気学、ならびにコンピュータ関連のエレクトロニクスやコンピュータ援用設計など情報工学に関連の深い電気電子工学の専門知識を活用できる。

(C)人間とコンピュータや通信システムとの関わりについて学び、人間にとって使いやすく有用なシステム開発などができる。

(D)産業界への応用を念頭に置いた情報工学の専門知識を学び、産業(通信、電気電子機器、機械、重工業、医療等)、社会(社会動態、環境等)分野でそれを応用することができる。

(E)工学上の諸問題を数学的に扱うための理論と手法を学び、実社会における諸問題を解決できる。

(F)プログラミングやハードウェア実験を通して、システム設計開発の技術的スキルを活用できる。

(G)具体的な研究課題に取り組むことによって、様々な環境条件を総合的に捉え、そこから問題を発見し、分析し、解決できる。

(H)講義を通しての知識習得だけでなく、創造工房実習、卒業課題研究などを通して、未知の分野に対する興味を持ち、不足している知識があれば、これを自発的に学習し、修得できる。

(I)実習や演習を通して、コミュニケーションおよび役割分担を確立し、グループによる共同プロジェクトを管理運営できる。

(J)情報と人間社会との関わりを幅広く学ぶことによって、技術者としての正しい倫理観と社会的責任能力を身につけ自律的に行動できる。

(K)幅広い教養と情報工学における専門的な知識およびスキルを備え、それらを実社会で応用できる。

(L)情報工学以外の様々な工学分野の概念や技術を横断的に学び、工学の本質を理解するとともに、技術者としての幅広い見識を身につけ、総合的に問題を解決できる。

 

 この学習・教育目標は平成16年4月1日より設定する。