本学部環境応用化学科所蔵の「明治後期~昭和初期にかけて開発された国内主要油田の原油サンプル」が,日本トライボロジー学会より『トライボロジー遺産』に認定されました。
『トライボロジー遺産』に認定されたのは,日本における各種産業の興隆から近代化に至る,明治後期から昭和初期(1890年~1935年)に開発された国内主要油田および国外の油田から採取された合計24種の原油サンプルです。当時,各種潤滑油の製造に用いられたとの報告がある油田の原油サンプルが多数含まれています。
本原油サンプルが採取された国内油田の9割が既に閉山し,新たな原油の採取は不可能であることから,本原油サンプルの史料的価値は高く,貴重なものとなっています。
[全24種の原油サンプル中の4種]
新津原油
(新潟市秋葉区,新津地区)
尼瀬原油
(新潟県出雲崎町,
石油産業発祥の地)
豊川原油
(秋田県潟上市
昭和豊川地区)
濁川原油
(秋田市濁川地区,
"石油秋田"発祥の地)
・詳細はこちらをご覧ください(http://www.tribology.jp/Heritage/heritage.html)
トライボロジー遺産とは?
トライボロジーとは潤滑,摩擦,摩耗,焼付き,軸受設計を含めた“相対運動しながら互いに影響を及ぼしあう二つの表面の間におこるすべての現象を対象とする科学と技術”をいいます。
日本トライボロジー学会では,科学と技術の発展の歴史において重要な貢献をしたトライボロジーに関係する技術や事物を発掘し保存するために,『トライボロジー遺産』として認定し,情報発信と顕彰を行っています。
・日本トライボロジー学会HP