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秋田大学学生宇宙プロジェクト(ASSP)の学生らが自作ハイブリットロケットの打ち上げ実験に成功しました

 秋田大学学生宇宙プロジェクト(ASSP)の学生らが10月28日(日),能代市浅内第三鉱さい堆積場において,世界初となる「低融点熱可塑性樹脂」を燃料に用いた自作ハイブリッドロケットの打ち上げ実験に成功しました。同燃料は秋田大学と愛知県の企業である株式会社型善が共同開発したもので,100~120℃で融解する低融点の特殊なプラスチック材です。低融点化により燃料の供給量が増加するため,ハイブリットロケットの大推力化が期待できます。
 当日は,発射台へのロケット設置を11時40分に完了後,12時10分に無線点火装置によって発射点から340m離れた地点から点火されました。その後,自作エンジンによる燃焼時間1秒,500N の推力により発射台を離脱し,頂点を通過後,タイマー回路によって分離機構が作動し,パラシュートの放出開傘に成功しました。搭載した気圧高度計のデータから高度約160mを記録したことが確認されました。
 今回の実験では,自作エンジンに搭載した燃料の他にも多くの方々からご協力をいただきました。ノズル材は,新日本テクノカーボン株式会社(宮城県企業)より提供をいただいたものを,ロケットのボディには,秋田県産業技術センターが開発した0.5㎜厚の極軽量炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を使用しました。また,無線点火装置は株式会社アクトラス(秋田県企業)が秋田県の助成を受け,秋田県産業技術センターと共同開発したものを使用しています。多くの方々の協力を得て,世界初となる「低融点熱可塑性樹脂」を用いたハイブリットロケット打ち上げ実験成功という結果を得ることができ,産学連携の成果を発揮した形となりました。